【会計・税務】非常食・防災用品はいつ費用計上するのか
皆さまこんにちは。
大阪上本町の税理士法人ウィズアスです。
今年も残すところわずかとなりましたが、地震・台風と天災が多かった年でしたね。
被災された方には、謹んでお見舞い申し上げます。
少しでも皆さまのお役にたてればと、本コラムにおきましても災害関連のお話しをピックアップしてまいりました。
本日は、『非常食・防災用品はいつ費用計上するのか』をテーマにお話しいたします。
目次
★備えあれば患いなし
これだけの天災を経験すれば、もしもの事を考えて、企業におきましても社員のための非常食や防災用品を準備するケースも多いと考えられます。
社員が多ければ、その額は相当になります。
では、非常食・防災用品は、いつ費用計上するのでしょうか。
当然のことながら、非常食や防災用品は起こるかもしれない天災に備えて、未使用のまま保存します。
未使用という事は、貯蔵品として資産計上しなければならないと考える方も多いかもしれません。
しかしながら非常食・防災用品は、本来貯蔵することがその用途ですので、備蓄した時点で費用計上となります。
国税庁のホームページにも『非常用食料品の取扱い』として掲載されています。
【国税庁ホームページ質疑応答事例_非常用食料品の取扱いより】
《照会要旨》
当社は、地震などの災害時における非常用食料品(長期備蓄用)としてフリーズドライ食品1万人分2,400万円を購入し備蓄しました。
このフリーズドライ食品は酸素を100%近く除去して缶詰にしたもので、賞味期間(品質保証期間)は25年間とされていますが、80年間程度は保存に耐え得るものといわれています。
このように長期間保存のきくものであっても、購入時の損金の額に算入して差し支えありませんか。
なお、当該食品の缶詰1個当たりの価格は、その中味により1,000円(150g缶)~6,000円(500g缶)です。
《回答要旨》
備蓄時に事業供用があったものとして、その時の損金の額(消耗品費)に算入して差し支えありません。
(理由)
- 食料品は、繰り返し使用するものではなく、消耗品としての特性をもつものであること。
- その効果が長期間に及ぶものであるとしても、食料品は、減価償却資産(法人税法施行令第13条)又は繰延資産(法人税法施行令第14条)に含まれないこと。
- 仮に、当該食品が法人税法施行令第10条第6号((棚卸資産の範囲))に掲げる「消耗品で貯蔵中のもの」であるとしても、災害時用の非常食は、備蓄することをもって事業の用に供したと認められること。
- 類似物品として、消火器の中味(粉末又は消火液)は取替え時の損金として取り扱っていること。
いかがでしょうか。
資産計上と費用計上とでは、利益額が変わります。
利益額の変化は、納税額にインパクトを与えます。
まずはご相談ください。
お客様の未来を考え、より良き情報を提供することが我々の使命です。
では、次のコラムで皆様にまたお会いできればと思います。
(※次回更新日、12月5日予定)
当社は、大阪天王寺区で数十年お客様のコンシェルジュとして、お金にまつわる問題を解決してきた税理士事務所です!
笑顔ある経営を創造したい!を、スローガンにしている当社は皆様にしっかりと税について知っていただくため、一人一人しっかりと向き合い、納得いくまでお話しします。
昨日より今日、今日より明日が素晴らしい日となるように。
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